ビジネスの現場やプライベートにおいて、どうしても相手に「耳の痛いこと」を伝えなければならない場面があると思います。しかし、ストレートに否定や苦言を伝えると、相手との関係が悪化してしまう可能性も高いです。そんなときに役立つフレーズが「本当は言いたくないのですが」です。
この表現には、「言いづらいことだけれど、あなたのためを思ってあえて言わせてもらう」という気遣いのニュアンスが含まれています。本記事では、「本当は言いたくないのですが」というフレーズの使い方や意図、そして実際に使える例文を合計30個ご紹介していきます。あわせて注意点やNG例などにも触れますので、うまく活用するためのヒントにしていただければ幸いです。
「本当は言いたくないのですが」の意味とは
- 相手の欠点を指摘する前のクッション
「本当は言いたくないのですが」は、多くの場合、苦言や提案、相手の問題点を指摘するときに使われます。「言うべきか迷ったけれど、言わないと状況が改善しないので、あえて言わせていただく」というニュアンスを含んでいます。 - 相手に配慮している姿勢
何も前置きがない状態で、いきなり相手のミスや欠点を指摘すると角が立ちやすいですが、「本当は言いたくないのですが」を挟むと、「あなたの気分を害したくはないが、避けられない事情がある」という配慮の気持ちが伝わりやすいです。 - 前置きフレーズとして活用
このフレーズを言うだけで、「余計なことを言うつもりではない」「あなたを傷つけるつもりはない」という、ある種の“お断り”が成立します。後の苦言や指摘がやわらげられるというメリットがあります。
NG例に注意
ただし、以下のような文脈で用いると、相手に混乱を与えたり、まったく意味が伝わらなかったりする可能性が高くなるため、避けたほうがよいでしょう。
- 「本当は言いたくないのですが、ありがとうございます。」
- 「本当は言いたくないのですが、この度はお世話になりました。」
- 「本当は言いたくないのですが、よろしくお願いいたします。」
これらは感謝や挨拶のようにポジティブな内容に対して「本当は言いたくないのですが」をつけてしまい、意味不明な表現になっています。原則として、相手の行動や状況に対して「ネガティブな指摘」をする前に使うフレーズです。
「本当は言いたくないのですが」実用例文30選
以下は、ビジネスや日常シーンで使える例文を30個用意しました。
- 「本当は言いたくないのですが、会議の進め方が混乱を招いているように感じます。日程を改めて組み直されてはいかがでしょうか。」
- 「本当は言いたくないのですが、藤崎さんの報連相が遅れがちでして、チーム全体がフォローに追われています。」
- 「本当は言いたくないのですが、その資料は最新データと食い違いがあるようです。早急に修正していただけますか。」
- 「本当は言いたくないのですが、少し締切にルーズなところが気になっています。もう少し早めにご対応いただけると助かります。」
- 「本当は言いたくないのですが、お客様に対する言葉遣いがややフランクすぎるかと思います。丁寧さを心がけてください。」
- 「いつもありがとうございます。でも、本当は言いたくないのですが、そのやり方だと時間がかかりすぎるのではないでしょうか。」
- 「山下部長には本当にお世話になっていますが、本当は言いたくないのですが、この決裁の流れはもう少し見直しが必要かと感じます。」
- 「先日の面談のおかげで問題点が見えました。ですが、本当は言いたくないのですが、社内規定に違反している項目がいくつかあるんです。」
- 「お客様の反応は良いのですが、本当は言いたくないのですが、契約内容をもう少し精査しないとリスクが高いと思います。」
- 「本当は言いたくないのですが、納期を過ぎてもご連絡をいただけないケースが増えています。一度スケジュール管理を見直しましょう。」
- 「親しみやすい雰囲気は大切ですが、本当は言いたくないのですが、ときどき言葉遣いに注意が必要かと思います。」
- 「プロジェクトは順調ですが、本当は言いたくないのですが、書類の整理が追いついていませんよね。」
- 「本当は言いたくないのですが、最近の新人さんへの指導が少し厳しすぎるように感じます。もう少し配慮をお願いできませんか。」
- 「このやり方も間違いではないんですが、本当は言いたくないのですが、効率が悪いように思います。別の方法を試されてはいかがでしょう。」
- 「私としては大いに評価していますが、本当は言いたくないのですが、海外の取引先との連絡が遅れてしまっていますね。」
- 「本当は言いたくないのですが、ご契約時にお約束した返答日を大幅に過ぎています。早急にご確認をお願いいたします。」
- 「他部署への根回しも重要ですが、本当は言いたくないのですが、詳細が共有されていないため情報が錯綜しているようです。」
- 「本当は言いたくないのですが、鈴木さんの企画は素晴らしい半面、コスト面の試算がやや甘いように思われます。」
- 「最近、全体的には順調です。とはいえ、本当は言いたくないのですが、会議の遅刻が目立つ人が多い気がします。」
- 「本当は言いたくないのですが、クライアントに対して曖昧な回答が続いていますよ。もう少し明確にお伝えしたほうがいいですね。」
- 「管理体制は悪くないのですが、本当は言いたくないのですが、在庫チェックがずさんになりがちです。気をつけましょう。」
- 「本当は言いたくないのですが、設備投資の検討に時間がかかりすぎていて、他社に遅れを取っています。」
- 「今回の売上が伸び悩んでいるのは、本当は言いたくないのですが、プロモーションが少し的外れだったのではないでしょうか。」
- 「大枠は問題ないと思いますが、本当は言いたくないのですが、いくつかの項目が社内基準から外れています。再確認してください。」
- 「山田さんには期待しています。しかし、本当は言いたくないのですが、もう少しコミュニケーションを取るべきだと思います。」
- 「本当は言いたくないのですが、その提案書は誤字脱字が目立ちます。早めに修正しておかないと印象が悪いですよ。」
- 「プロジェクトが忙しいのはわかりますが、本当は言いたくないのですが、休憩時間が長すぎるという声が上がっています。」
- 「能力が高いのは認めます。とはいえ、本当は言いたくないのですが、チームプレーが苦手と思われがちですね。」
- 「スケジュール通り進めたいのですが、本当は言いたくないのですが、連絡ミスで混乱している部分があります。」
- 「従来からのやり方を変えたくない気持ちは理解できます。とはいえ、本当は言いたくないのですが、時代に合っていないところが多々あります。」
「本当は言いたくないのですが」の類似表現
- 「心を鬼にして言いますが」
聞いた相手には「うわ、相当きつい指摘かも」と感じさせる力強いフレーズですが、場合によっては過度な印象を与えることもあります。 - 「大変申し上げにくいのですが」
もっともポライトな表現の一つ。ビジネス文書でも丁寧さを損なわない言い回しと言えます。 - 「あえて申し上げますと」
前置きとして使いやすい表現。少し硬いニュアンスですが、苦言や意見を述べる際に重宝します。
使い方のポイント
- 言い過ぎずに手短に
「本当は言いたくないのですが」を連発すると、相手に構えられてしまうかもしれません。内容は手短かつ明確にまとめることが大切です。 - 相手への敬意を忘れない
特に上司や年上の方に使う場合、誤解を招かないよう「申し訳ございませんが」や「恐れ入りますが」など、敬意を示す言葉を添えるとよいでしょう。 - 改善策やフォローを付け加える
ただ指摘するだけで終わると、相手には嫌な気持ちしか残りません。後ろに「では、一緒に対策を考えましょう」など前向きな提案を添えると関係が悪化しにくいです。
まとめ
「本当は言いたくないのですが」は、言いにくいことを柔らかく切り出すためのクッションフレーズとして機能します。苦言や提言を伝える際も、前置きがあることで相手の反発心を和らげる効果が期待できます。
- メリット
- 指摘や苦情をスムーズに話し出せる
- 相手が嫌な印象を受けにくい(一定の配慮が感じられる)
- 言わなければならない内容をしっかり伝えられる
- 留意点
- 多用するとわざとらしさが増す
- 目上の人に対しては、より敬意を払った言い回しも必要
- 指摘だけでなく、一緒に改善策を提示するなど建設的にまとめる
ビジネスでは、どうしても耳の痛いことを伝えなければいけない場面が出てきます。「本当は言いたくないのですが」というフレーズを上手に使いこなすことで、感情的な対立を防ぎ、よりスムーズなコミュニケーションを築いていきましょう。
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