「つかぬことを聞きますが」とは何の意味?正しい使い方を例文付きで解説!【※使用上の注意点は?】

ビジネスで使える正しい日本語

「つかぬことを」という言葉、あなたはどのような場面で使いますか?このフレーズは、日常の会話やビジネスシーンでよく目にしたり耳にしたりする表現ですが、その本当の意味や適切な使い方については意外と知られていないこともあります。

実は、「つかぬことを」はただの言い回しではなく、会話をスムーズに進めるための重要なクッション言葉として活用できるフレーズなのです。この記事では、言葉の背景や使いどころ、そしてビジネスで使う際の注意点を詳しく解説します。

「つかぬことを」を使いこなすことで、相手への配慮を見せつつ、必要な情報をスムーズに引き出すことができるようになります。それでは、まずはこのフレーズの基本的な意味から確認していきましょう。

「つかぬことを」の意味

辞書を調べると、「つかぬこと」という表現の意味として、

「前の話題と関連がないこと」 「急に言い出すこと」 「突飛なこと」

といった説明が見つかります。

これには、相手が予想しないような質問や、まったく見当もつかない事柄を指して使われる背景があります。

そのため、予期しない話題を切り出す際に使う表現として用いられることが多いのです。

日常的な会話の中でも、

「つかぬことをお聞きしますが」や 「つかぬことをお伺いしますが」

といった形で頻繁に使われています。

「つかぬことを」の使い方

「つかぬことを」の表現の使い方は、これまでの話題とは異なる方向に話を進める場合や、突然気になることを尋ねる際に使われます。例えば、「つかぬことをお聞きしますが」のように、話の流れを変えるために使うことが多いです。

また、予告なしに質問を投げかける際に「つかぬことを伺いますが」といった形で、突然の質問に対する謝意を込めて使用されます。

この言い回しは必ずしも話題から外れた時だけでなく、何か既に分かっていることに関しても、「つかぬことをお聞きしますが…」という形で使われることもあります。

さらに、少し答えにくい質問をする際の配慮として、クッション言葉としても有効です。

以下にいくつかの文例を挙げます。

・「つかぬことを伺いますが、今回の新商品はどなたが発案されたのでしょうか?」

・「つかぬことをお聞きしますが、このプロジェクトの責任者はどなたでしょうか?」

ビジネスメールでの使用例

「つかぬことを」は口頭で使うことが多い表現ですが、メールでも使われることがあります。以下にいくつかのビジネスメールの例をご紹介します。

「日頃ご愛顧いただきありがとうございます。」 「(株)○○の赤羽です。」

「つかぬことをお伺いしますが、先月分の入金が確認できておらず、ご連絡させていただきました。」

「すでに行き違いがあった場合はご容赦ください。」

「平素は大変お世話になっております。」

「〇〇(株)の宮沢です。」

「つかぬことをお伺いしますが、お願いいたしました製品が本日時点で届いておりません。」

「行き違いがあった場合には申し訳ありませんが、ご確認をお願い申し上げます。」

「いつもお世話になっております。」

「〇〇(株)の崎山です。」

「つかぬことをお聞きしますが、貴社がシステムの入れ替えを検討中との噂を耳にしました。」

「もしよろしければ、弊社システムの提案をさせていただければ幸いです。」

「お手すきの際にご都合をお伺いできればと思い、メールさせていただきました。」

「つかぬこと」のNG例

以下のような使い方は、適切ではありません。

  • 「つかぬことをお伺いしますが、御社の社員教育はどうなっているのでしょうか?」
  • 「つかぬことを申し上げますが、私は支社でNO.1になったことがあります。」
  • 「つかぬことですが、私はこの道20年のベテランです。」
  • 「つかぬことを言いますが、貴社のレベルは高くないですね。」
  • 「つかぬことをお聞きしますが、御社は赤字ではないですか?」
  • 「つかぬことを言いますが、あなたの言葉には棘がありますね。」
  • 「つかぬことをお伺いしますが、時間と約束は守っていただきたい。」

このような使い方はNGです。

「つかぬこと」を「つまらないこと」や「どうでもいいこと」と捉えて使っている人がいるかもしれませんが、それは誤解です。本来の意味を理解して、適切に使うことが重要です。

また、「つかぬこと」を使えば、何でも質問してよいわけではありません。相手にとって失礼な質問をすることは論外です。聞きづらい内容を切り出す際には、配慮を持った言い回しを心がけるべきです。

「つかぬことを」お勧め文例30選

こちらに「つかぬことを」の例文を挙げますので、参考にしてください。

  1. 「つかぬことをお尋ねしますが、〇〇亭を社員懇親会の会場に決めた理由が知りたいのですが。」
  2. 「つかぬことをお伺いしますが、現在、預貯金はどの程度お持ちなのでしょう。」
  3. 「つかぬことをお尋ねしますが、桜井様はお子様は何人いらっしゃるのですか。」
  4. 「つかぬことをお伺いしますが、この計画で納期に間に合うのでしょうか。」
  5. 「つかぬことをお聞きしますが、先日の会議のプレゼン資料はすべてご自身で作成なされたのですか。」
  6. 「つかぬことをお伺いしますが、今期の決算状況はいかがでしょうか。」
  7. 「つかぬことをお聞きしますが、10月25日にお願いした見積書ですが、いつ頃になりそうでしょうか。」
  8. 「つかぬことをお尋ねしますが、事業の継承はどのようにお考えになっているのでしょうか。」
  9. 「つかぬことをお聞きしますが、前職はどのようなご職業だったのでしょうか。」
  10. 「つかぬことをお伺いしますが、御社の年商はどのくらいなのでしょう。」
  11. 「つかぬことをお伺いしますが、現在、独身でいらっしゃいますか、それとも既婚でしょうか。」
  12. 「つかぬことをお尋ねしますが、〇〇の開発をするにあたり整合できる部品を作れる業者を探しております。御社ではこのような業務をなされているとお噂を耳にいたしました。」
  13. 「つかぬことをお伺いしますが、このプロジェクトの準備はいつ頃から始められたのですか。」
  14. 「つかぬことをお聞きしますが、どちらの大学のご出身なのですか。」
  15. 「つかぬことをお尋ねしますが、お手持ちの不動産を教えていただけますか。」
  16. 「つかぬことをお伺いしますが、このままで今期の目標数値を達成できるとお考えですか。」
  17. 「つかぬことをお聞きしますが、ご主人とは死別されたのでしょうか?離婚されたのでしょうか?」
  18. 「つかぬことをお伺いしますが、身長、体重はどのくらいでしょうか。」
  19. 「つかぬことをお尋ねしますが、御社が開発した新製品が当社の製品に適合できないかを検討しております。」
  20. 「つかぬことをお聞きしますが、貴社がシステムの入れ替えを検討中との噂を耳にしました。」
  21. 「つかぬことをお伺いしますが、御社の社員教育はどのようになっているのでしょうか。」
  22. 「つかぬことをお尋ねしますが、貴社の顧客層について、主にどのような方々をターゲットにされていますか。」
  23. 「つかぬことをお伺いしますが、〇〇業界における最新のトレンドにどのように対応していますか。」
  24. 「つかぬことをお尋ねしますが、現在、転職活動をされていますか?」
  25. 「つかぬことをお聞きしますが、貴社のウェブサイトに関して改善を考えている点はありますか。」
  26. 「つかぬことをお伺いしますが、最近のお仕事で特に印象に残っているプロジェクトは何ですか。」
  27. 「つかぬことをお聞きしますが、ご年齢はおいくつでしょうか。」
  28. 「つかぬことをお尋ねしますが、今回のプロジェクトの進捗状況はいかがですか?」
  29. 「つかぬことをお伺いしますが、今週は何件訪問・面談されましたか?」
  30. 「つかぬことをお伺いしますが、どのような業務でお困りのことはありますか。」

まとめ:「つかぬことを」営業マンが正しく使うために

「つかぬことを」の意味や使い方について、これまでご説明しました。ご理解いただけたでしょうか。

このフレーズは、会話の中で気になる点を唐突に尋ねることができる便利な表現です。話の流れを切り替えたい時にも役立ちます。

ただし、話の流れや伝え方は非常に重要なので、その点には注意が必要です。

前にもお伝えした通り、「つかぬことを」を使う際は、「突然のことで申し訳ない」といった気持ちを込めることが大切です。この気持ちが相手に伝わるかどうかが、上手に使うためのポイントです。

私自身も、聞きづらい質問をする際にこのフレーズを使ってきました。事前に「つかぬことを」を前置きすることで、相手も心の準備をしやすくなり、スムーズに会話が進むと感じています。

他の人が聞けないようなことを、あえて話してくれるお客様も多くいらっしゃいました。

ですが、注意すべき点は「つかぬことを」の使い過ぎです。あまり多用すると、話が回りくどくなり、内容にまとまりがなくなってしまいます。また、「相手が話を聞いてくれているのだろうか?」という不信感や違和感を与える恐れもあります。

このように、使い方には工夫が必要ですが、ビジネスシーンにおいては非常に有用なフレーズです。正しく使いこなせるようになれば、営業活動に役立つこと間違いなしです。

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