「またの機会に」の意味と正しい使い方とは?適切な場面での使用例文と避けるべきNG表現例

ビジネスで使える正しい日本語

ビジネスや日常の会話でよく使われる「またの機会に」という表現。

しかし、その使い方や意味については少し曖昧に感じることもあります。このフレーズは、単に「次の機会」を指すだけでなく、相手への配慮を込めた柔らかい断りの言葉としても使われます。

この記事では、「またの機会に」の意味を深掘りし、どのように使えば効果的かを実例を交えて解説します。

また、似たような表現やビジネスシーンでの適切な使い方についても触れていきます。

「またの機会に」の意味について

「また」という言葉は、副詞、接続詞、接頭語として様々に使われます。

副詞として使われる場合、「また失敗した」のように「再び、二度目」の意味を持ちます。例えば、「彼もまた私と同じく弁護士だ」のように、「同じように」や「ひとしく」という意味でも使われます。また、「またなんと悲しい話」のように、驚きや疑問を表すこともあります。

接続詞の場合、「有能でもあり、また面白くもある」のように、事柄を並べたり、別の要素を追加する際に使用します。さらに、「してもいいし、またしなくてもいい」のように、選択肢が複数ある時にも使われます。

接頭語としては、「また聞き」のように、間接的な意味を表します。

一方で、「機会」という言葉は、「チャンス」や「ちょうど良いタイミング」、「最適な時期」などを意味します。

この二つの言葉が組み合わさった「またの機会に」は、「今回」ではなく、「別の時」や「今後の別のタイミング」を指す表現になります。

「またの機会に」の使い方

ビジネスで「またの機会に」を使うシーンを見てみましょう。

使用例1

重要な取引先の担当者から飲み会に誘われたものの、仕事の都合がつかず、どうしても参加できない場合、次のように断ることができます。

「お誘いいただきありがとうございます。せっかくお声をかけていただきましたが、今回はどうしても調整がつきません。非常に残念ですが、次の機会を楽しみにしています」

このように断ることで、相手も納得しやすくなります。また、「楽しみにしています」といった言葉を添えると、相手に良い印象を与えられます。ただし、もう誘ってほしくない場合は、次に繋がる言葉は控えめにしましょう。

使用例2

複数の企業が関わるプロジェクトで、担当者同士が話しているシーンです。

「また機会があれば一緒にやりましょう」「次回またご連絡ください」などの言葉は、単なる社交辞令になりやすく、自然と疎遠になることがあります。しかし、「次回はこんな事業を一緒にしたい」という具体的な提案があると、相手の情熱や意識の高さが伝わり、ただの社交辞令ではなくなります。

使用例3

就職活動で応募した会社からの返事です。

「ご応募いただきありがとうございました。予想以上の応募があり、慎重に検討させていただきましたが、今回は見送らせていただきます。またの機会によろしくお願いします」

「連絡が遅くなり申し訳ありません。社内での検討に時間がかかりましたが、今回は見送らせていただきます。また次の機会もどうぞよろしくお願いします」

この場合、「またの機会に」という言葉は社交辞令として使われており、実際には次回の機会がないことが多いです。

「またの機会に」のお勧め文例30選

以下に「またの機会に」を使ったさまざまな例文をご紹介します。

  • 今回は日程が合わず、とても残念ですが、またの機会にぜひお声がけください。
  • 今回はご提案をお受けできませんでしたが、また次回機会があればぜひよろしくお願いいたします。
  • 今回はスケジュールの関係で訪問することができませんが、またの機会を心待ちにしておりますので宜しくお願いいたします。
  • ご理解いただきありがとうございます。次回またご連絡いただけますことをお待ちしております。
  • 体調不良で今回は参加できませんが、次回ぜひご一緒できることを楽しみにしています。
  • 今回は欠席となりますが、ぜひまたの機会によろしくお願いします。
  • ご一緒できればと思っていましたが、次回またお声をかけていただけると幸いです。
  • この度はご応募いただきありがとうございました。誠に残念ですが、慎重に検討した結果、今回は採用を見送らせていただきました。またの機会にどうぞよろしくお願いいたします。
  • 参加できませんでしたが、次回の機会を心より楽しみにしています。
  • 販売終了となりましたが、再販予定もありますので、次回ぜひご利用ください。
  • 今回は非常に申し訳ないのですが、またの機会にお誘いいただければ幸いです。
  • 残念ながら、今回はご都合が合わなかったとのこと。またの機会にお待ちしております。
  • お誘いいただきありがとうございます。大変申し訳ありませんが、〇〇日はどうしても都合がつきません。また別の機会にぜひご連絡ください。
  • 「本日は予定が立て込んでおり、訪問できません」 「承知しました。またの機会にぜひお会いできることを楽しみにしています」
  • またの機会がありました際には、ぜひともよろしくお願い申し上げます。
  • 残念ですが、今回はご都合が合わなかったとのこと。またの機会にお待ちしています。
  • その日はあいにく外せない予定がありますので、またの機会にご連絡いただければ幸いです。
  • 今回は非常に残念なのですが、またの機会をお待ちしております。
  • 次回、ぜひご一緒できることを願っております。
  • 今回は見送らせていただきますが、次回の機会を心待ちにしています。
  • 承知いたしました。では、またの機会がございましたら何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 今回はスケジュールの都合でお会いできませんが、次回の機会を楽しみにしています。
  • ご予定があるとのことで残念です。次回またお会いできることを楽しみにしています。
  • 今日はあまりお話しできず、残念でしたが、次回お話しできることを楽しみにしています。
  • 今回は非常に残念なのですが、またの機会にぜひご提案いただけるようお願いいたします。
  • 今回はご一緒できませんが、次回ぜひお会いできることを楽しみにしています。
  • 「今回はすべての商品が完売しました」 「それでは、またの機会をお待ちしています」
  • 今回は参加することができなかったのですが、またの機会を楽しみにしております。
  • この度はご応募いただきありがとうございました。大変申し訳ございませんが、弊社で検討した結果、今回の採用は見送らせていただきました。またの機会に宜しくお願いいたします。
  • 申し訳ありませんが、今回はお誘いをお受けできません。またの機会にぜひお声がけください。

「またの機会に」のNG例

  • 今回は予定通り参加いたします。またの機会によろしくお願いいたします。
  • お誘いありがとうございます。しかし、またの機会にお会いできることを楽しみにしています。
  • スケジュールを調整した結果、今日は訪問可能です。またの機会にお会いできることを心待ちにしています。
  • またの機会にご一緒することはありません。
  • (目上の方に対して)申し訳ありませんが、今日は予定がございますので、またの機会にお会いできることを楽しみにしています。
  • 今回は残念ながらご一緒できませんが、来週の金曜日にはまたの機会にお会いできることを楽しみにしています。
  • 大変光栄に思いますが、またの機会に当社の商品をご利用いただけることを願っています。

これらの使い方は不適切です。

「またの機会に」の類語・言い換え

「またの機会に」という表現は、

「現状の事情により行動を見合わせる」 「今は実施しない」という意味合いがあります。

これに近い言葉としては、 「今回は見送る」「次回の機会に」などが考えられます。

例えば、以下のように使われることがあります: 「追加発注の件について、どうなっていますか?」 「今回は見送らせていただくことにしました。どうぞよろしくお願いします。」

状況によっては、「今回は見送る」という表現が直接的に感じられる場合もあります。

そのため、相手や立場に応じて、適切な言葉を選んで使うことが大切です。

「またの機会に」は、次のようなフレーズにも言い換え可能です:

  • また今度
  • ご縁があれば
  • 何かの際には

「またの機会に」の営業マンの使い方

「またの機会に」を漢字で表記すると「又の機会に」となります。

「又」という字は、「再度」「その上」「さらに」「また」といった意味があります。

「又の」という使い方は、「別の」「次の」といった意味を持ちます。

つまり、「又の機会に」とは、「別の機会にお願いします」という意味です。

では、この言葉はどのように使われるのでしょうか?

例えば、ビジネスメールであなたが何かに誘われた場合、気が進まなかったり、予定が重なったりして参加できない時、直接「行けません」と言うのは避けたい場合があります。

その際、冷たく聞こえたり、角が立ったりしないようにするために、「またの機会に」と返事をすることが効果的です。

「またの機会に」の本当の意味は、「今回は参加できませんが、また別の時に声をかけてください」ということです。

この表現はとても柔らかい断り方と言えます。

「お誘いありがとうございます」という気持ちを込めることで、相手に対して失礼なく、かつ厳しい印象を与えずにお断りすることができます。

この便利なフレーズを上手に使いこなすことが大切です。

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