「ご用命」の意味と正しい使い方とは?適切な例文とNG例と類義語・似ている言葉も解説

ビジネスで使える正しい日本語

若者が使うユニークな言葉や表現があるように、ビジネスシーンでも独特な言い回しや語彙が存在します。その中でもよく耳にするのが「ご用命」という言葉です。この表現は日常的にもビジネスの場でもよく使われ、例えば「なんなりとご用命くださいませ」といった形で頻繁に登場します。

身近な例では、宅配サービスのクロネコヤマトの音声案内にも「お荷物のご用命は」といった表現があります。こうした言い回しを知っておくことは、社会人やビジネスマンにとって非常に役立ちます。

「ご用命」の意味は漠然と理解している方も多いかと思いますが、この機会にその正確な意味や使い方を整理してみるのも良いでしょう。この記事では、「ご用命」の意味や使用方法、類似の表現、また誤用しやすい言い回しについても解説していきます。

「ご用命」の意味

「ご用命」という言葉は、基本的に「注文」や「用事があればお伝えください」という意味で使われます。

「用命」という単語だけでは、”用事を命じる”や”命じられた用事”という意味になりますが、そこに接頭辞「ご」が付くことで、相手に対して使う丁寧な表現に変わります。

「ご用命」は、他の言葉に言い換えることも可能です。シチュエーションに応じて使い分けることができるので、類義語も合わせて覚えておくと便利です。

「ご用命」の使い方

「ご用命」の使い方について見ていきましょう。

日本語に不安を感じる方は、どのような相手に使うべきか迷うこともあるかもしれません。実際、「ご用命」は相手に敬意を示す言葉で、基本的には「注文してください」「用事があればお知らせください」といった意味を持ちます。そのため、目上の人や上司、クライアントに対して使うのが適切です。

「ご用命」を使う際の注意点

「ご用命」を使う際の注意点も確認しておきましょう。

この言葉は、基本的に受け身で使われます。そのため、クライアントに対して自分から発注する際に「ご用命させていただきます」や「用命します」という使い方は誤りです。商品を頼む場合は、「注文」「発注」「手配」といった言葉を使うようにしましょう。

「ご用命」のお勧め文例30選

「ご用命」を使った表現例を30個ご紹介します。

  • どんなことでもご用命ください。
  • ご用命の商品は、一週間以内にお届けできる見込みです。
  • カスタマーサービスは年中無休でご用命をお待ちしております。
  • 保証期間内での故障時には、保証書をご提示いただき、最寄りの店舗または営業所にご用命ください。
  • どんなご用命にも対応いたしますので、どうぞお申し付けください。
  • プロジェクトに関するご用命は、ぜひ弊社にご用命賜りますようお願い申し上げます。
  • お電話でのご注文も承ります。〇〇〇-〇〇〇〇まで、お気軽にご相談・ご用命ください。
  • 次回当ホテルをご用命の際には、何でもお申し付けください。
  • お客様のニーズに応じた商品開発をサポートできるよう、専門スタッフがご用命をお待ちしております。
  • ご不明点があれば、何でもご用命ください。
  • 次回の会議には当ホテルをご指名いただき、誠に感謝しております。確かにご用命賜りました。
  • ご購入品についてご決定されましたら、店長の真木がご用命を承ります。
  • よろしくご検討いただき、ぜひご用命賜りますようお願い申し上げます。
  • 商品に関するご用命は○○会社担当の山口までお申し付けください。
  • 申し訳ございませんが、難しいご用命にはお応えできません。
  • ご用命の商品は一週間以内にお届けします。
  • 納期は来月15日ですでにご用命をいただいております。
  • 無料送迎サービスをご希望の際は、駅に到着後、当ホテルにお電話でご用命ください。
  • ご用命の通り、何でもいたします。
  • ご用命の商品は到着次第、お届けいたします。
  • アフターケアについても、万全を尽くしますので、ご用命があれば何なりとお申し付けください。
  • 平素よりお世話になっております。株式会社△△営業部の山下がご用命を承りました。
  • 急ぎのご用命とのことで、すぐに参りました。
  • 商品が必要な際には、当店にご用命ください。
  • 15日までに納入するようご用命を受けました。
  • ご用命があれば、どうぞご遠慮なくお知らせください。
  • 商品の返却や交換に関するご用命は、担当の川北までご連絡ください。
  • 他にご要望やお困りのことがあれば、どうぞ遠慮なくご用命ください。
  • トレーニングについてのご相談やご用命、コースの料金については、下記までお気軽にご連絡ください。
  • どうぞご用命ください。

「ご用命」の誤用-NGな使用例

以下のような使い方は避けるべきです。

  • 御社製品Bを、ご用命いたします。
  • この件は松橋君にご用命しますので、よろしくお願い申し上げます。
  • 商品に興味があるため、新しいパンフレットをご用命ください。
  • このサービスを貴社にご用命賜りたいと考えております。
  • ご用命があるため、遠慮なく申し付けたいと思います。
  • 提案内容を検討いたしました。ご用命したいのですが。
  • ○○会社の高橋がご用命を承りました。

このように使うことは不適切です。

「ご用命」の類語・言い換え

「ご用命」の類似語には、以下のような表現があります。

  • ご注文
  • ご利用
  • ご所望
  • お申し付け

また、似た意味の言葉として以下が挙げられます。

  • 「ご用命」・・・「要件や注文を受ける」
  • 「ご下命」・・・「命令や注文を受けること」
  • 「ご要望」・・・「物事の実現を強く望むこと」
  • 「ご依頼」・・・「用件を頼むこと」

状況に応じて、これらを適切に使い分けてください。

「ご用命」営業マンの使い方

「ご用命」は、ビジネスシーンでよく使われる言葉です。

目上の方や年長者に対して使用しても、失礼にあたることはありませんし、書面で使う際にも問題はありません。

「自分に向けて使わない」ことさえ守れば、使いやすい言葉です。自分の行動について触れる際には、適切な類語に置き換えるようにしましょう。

「ご用命」をうまく活用して、ビジネスの取引や交渉をうまく進められることを願っています。

普段使い慣れていない言葉には慎重を期すべきです。それは、自分が正しい使い方をしているかどうかが分かりづらいためです。

仮に間違った使い方をしてしまっても、周囲はそれを指摘しないことが多いです。多くの場合、心の中で「使い方が間違っている」と思われているかもしれません。

そのような見えない失敗を避けるためにも、「ご用命」の正しい使い方を覚えておくことが大切です。

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