「さようでございます」の意味と効果的な使い方と注意点！正しい例文で学ぶおすすめフレーズ集

ビジネスの場では、敬意を表しながら相手の意見や話に同調する場面が多々あります。その際に役立つのが、「さようでございます」という表現です。このフレーズは、丁寧な言葉遣いで相手の話に賛同する際や、肯定の意を伝えるときに用いられます。

「さようでございます」は、漢字で「左様でございます」と書き、もともと「然様」という言葉から派生したものです。「然」には「その通り」「そのまま」という意味があり、それが転じて「左様」という形になったと言われています。

このような背景を持つ「さようでございます」は、単に賛同を示すだけでなく、相手への敬意を強く含んだ表現として、特にフォーマルな場面で多く活用されています。

この記事では、この表現の持つ意味や正しい使い方、そして注意すべき点をわかりやすく解説していきます。「さようでございます」をうまく活用することで、円滑で礼儀正しいコミュニケーションを実現しましょう。

「さようでございます」の意味とは

まずは「さようでございます」という表現の意味について確認してみましょう。

この言葉は漢字で「左様でございます」と書きます。「左様」とは、「そうです」「その通りです」といった意味を持つ表現です。

もともとは「然様」と書かれており、「然」には「その通り」「そのまま」といった意味がありました。この「然」という文字が「左」に変わったことで、現在の形になったとされています。

このような背景から、「さようでございます」は「その通りです」「おっしゃる通りです」といった同意を示す際に、敬意を込めて使う言葉となっています。

相手の意見や言葉に同調する丁寧な表現として、特にフォーマルな場面やビジネスシーンでよく活用されます。

「さようでございます」の正しい使い方と注意点

「さようでございます」という表現は、敬意を示す場面で非常に有効な敬語です。ここでは、その正しい使い方と避けるべきNG表現について解説します。

正しい使い方

「さようでございます」は、適切な敬語表現であり、二重敬語にはあたりません。そのため、上司や目上の方に対しても問題なく使用することができます。ただし、多用は控えた方が良いでしょう。

肯定の表現が繰り返し続く場合には、「その通りです」や「おっしゃる通りです」といった言葉に置き換えることで、より自然で柔らかな印象を与えることができます。

また、この表現は、品のある形式ばった印象を与えるため、フォーマルな場や相手に特別な敬意を示したい場合に最適です。

メールでの使用例

お客様からのお問い合わせに対して同意を示す際、「さようでございます」を使うことができます。この場合、何に対しての同意なのかを明確に示すことが重要です。

例文

ご連絡をいただき、ありがとうございます。

本日の会費は5000円でよろしいでしょうか？

さようでございます。本日の会費は5000円でございます。
なお、会場は18時に開場いたしますので、時間に余裕をもってお越しくださいませ。

電話での使用例

電話応対でも、「さようでございます」を活用することができます。特にクレーム対応や相手の意見を受け止める場面で便利な表現です。

例文

「さようでございますか。このたびはご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。」
「さようでございます。それでは担当者におつなぎいたしますので、少々お待ちください。」
「さようでございます。当日は14時にお待ちしております。」

この表現は、対面での応対でも同様に活用できます。

NGな使い方

以下のような使い方は不適切です。文法的にも意味的にも不自然となるため、注意してください。

「恐れ入りますがさようでございますか。」
「ご迷惑かと思いますがさようでございますか。」
「立て込んでおりましてさようでございますか。」
「私事で恐縮ですがさようでございますか。」
「あいにくさようでございますか。」

これらの表現は敬語として適切ではなく、相手に混乱を与える可能性があります。

「さようでございます」を正しく使いこなすことで、丁寧で礼儀正しいコミュニケーションを実現できます。適切な場面で活用し、スムーズなやりとりを目指しましょう。

「さようでございます」を活用したおすすめフレーズ30選

「さようでございます」や「さようでございますか」を使ったフレーズは、相手に敬意を示しながら賛同や確認の意思を伝えるのに役立つ表現です。ここでは、その具体的な例を場面ごとにご紹介します。

強い賛同を示す場面

「ランチセットにはスープも含まれているのかな？」
- 「さようでございます。さらにお飲み物もお選びいただけます。」
「来年度は生産ラインを増やそうと思います。」
- 「さようでございますね。部長のお考え、とても理にかなっています。」
「取引先のC社が厳しい状況のようだ。」
- 「さようでございますか。それは存じ上げておりませんでした。」
「新しい製品が特定の層に人気らしいね。」
- 「さようでございます。特に30代から50代の方々にご好評いただいております。」
「利益が出ているようなら設備投資を検討しようかと。」
- 「さようでございますか。タイミングとして最適だと思います。」
「お見送りは不要なので、失礼させていただきます。」
- 「さようでございますか。どうぞお気をつけてお帰りください。」
「契約の内容を確認したいのですが。」
- 「さようでございますか。現在、保険証券はお手元にございますか？」

上司の発言に賛同しつつ確認する場面

「このルートだと時間が間に合わないかもしれないね。」
- 「さようでございます。別ルートの方が適しているかと思います。」
「今年は新規顧客の開拓を強化したいと思う。」
- 「さようでございますか。課長も同じお考えでしたか。」
「今日中に書類を先方に届けてくれるか？」
- 「さようでございますか。早速対応いたします。」
「A社の取引を岡田さんに任せようかと思っている。」
- 「さようでございますか。それは最適な人選だと感じます。」
「社員のモチベーションを高めるため、賞与制度を改定したいのだが。」
- 「さようでございますか。とても良いアイデアですね。」
「この見積もりを週末までに送れば良いわけだね。」
- 「さようでございます。先方もその予定で進めております。」
「〇〇社には時間厳守で伺ってほしい。」
- 「さようでございますか。少し早めに出発するようにいたします。」
「顧客目線のサービス強化が必要だ。」
- 「さようでございますか。直ちに対応策を検討いたします。」
「約束の時間をうっかり忘れてしまった。こういうことがないようにね。」
- 「さようでございます…。以後注意いたします。」

クレーム対応

「自然災害の影響とは言え納期が遅れたのは大変に迷惑でした。」
- 「さようでございましたか。その点、深くお詫び申し上げます。」
「購入した商品がすぐに故障したのですが。」
- 「さようでございますか。それは申し訳ございません。新しいものをご用意いたします。」
「契約後何のフォローもないのはどうかと思いませんか。」
- 「さようでございますね。そのご意見確かにその通りです。」
「説明と内容が違うのでは？」
- 「さようでございましたか。申し訳ございません。再度ご説明させていただきます。」
「連絡が遅れることが多く、不安になる。」
- 「さようでございますか。すぐに改善策を講じます。」

都合変更や調整が必要な場面

「御社の提案を検討しましたが、今回は見送らせていただきます。」
- 「さようでございますか。残念ですが、またの機会をお待ちしております。」
「予定していた打ち合わせが変更になりました。」
- 「さようでございますか。それでは調整いたします。」
「来週の予定を変更したいのですが。」
- 「さようでございますか。それでは新しい日程をご提案いたします。」
「今週末の御社懇親会の件ですが、あいにく体調が優れずまたの機会にさせていただきたいのですが。」
- 「さようでございましたか。かしこまりました。ご自愛ください。」

「さよう」を含む表現例

「さよう」を使った表現には以下のバリエーションがあります：

さようでございます（賛同）
さようでございますか（確認や相槌）
さようでございましたか（過去の内容への相槌）
さようでございますね（賛同の強調）

これらの表現を状況に応じて使い分けることで、より適切で丁寧なコミュニケーションを実現できます。

「さようでございます」の類似表現

「さようでございます」に近い意味を持つ表現をいくつかご紹介します。状況や場面に応じて、これらの表現を使い分けることで、より自然で的確な対応が可能になります。

そうでございます

「さようでございます」よりも少し柔らかいニュアンスを持つ表現です。目上の人にも使用可能で、より日常的なシーンで使いやすい言葉です。

例文
「B社への行き方はこれで合っていますよね。」

「そうでございます。」

その通りでございます

「さようでございます」が堅苦しく感じる場面では、「その通りでございます」を使うことで、相手の意見に対してより自然に同意を伝えることができます。特に、同意の意思を強調したい場合に適しています。

例文
「新商品の売れ行きが好調と聞いたけれど、本当？」

「その通りでございます。お陰様で、発売以来生産が追いつかない状況です。」

おっしゃる通りでございます

相手に対する敬意を表しつつ、同意の意を示す表現です。特にクレーム対応やフォーマルなやり取りの場面で活用されます。

例文
「先週買ったカメラがもう壊れてしまったんだけど、交換してもらえるよね。」

「おっしゃる通りでございます。大変申し訳ございません。すぐに新しい商品と交換させていただきます。」

ご指摘の通りでございます

相手からの指摘に対して同意し、その意見を受け入れる際に使う表現です。指摘内容がクレームや提案である場合、この表現を使うことで、より真摯な姿勢を伝えることができます。

例文
「提案書を確認したら、〇〇のデータに間違いがあるみたいだね。」

「ご指摘の通りでございます。すぐに修正し、改めてお送りいたします。」

これらの類似表現を上手に使い分けることで、相手とのコミュニケーションがより円滑になるでしょう。適切な場面で活用し、敬意を持った対応を心がけてください。

「さようでございますか」を効果的に活用する方法

「さようでございますか」は、ビジネスシーンで相手の意見やクレームに同意したり、適切に相槌を打つ際に活用できる表現です。特に、相手の苦情や不満を受け止める場面で役立ちます。

クレーム対応での重要性

仕事をしていると、避けられないのがクレーム対応です。しかし、多くの苦情は相手の話に真摯に耳を傾けるだけで解消されることがほとんどです。

クレームを言う人の多くは、ただ単に文句を言いたいわけではありません。自分の話を聞いて欲しい、という気持ちを抱えています。このときに「さようでございますか」というフレーズを使うことで、相手の言葉にしっかり耳を傾けている姿勢を示すことができます。

「さようでございますか」の効果

この表現は、営業や接客を行う上で非常に有効なツールです。相手の話を肯定的に受け止める意志を伝えることで、信頼感を築きやすくなります。

さらに、「さようでございますか」を活用することで、商談や交渉の場でも相手の意見に対する真摯な態度を示し、その後のコミュニケーションを円滑に進めることが可能です。

営業での活用ポイント

まだこのフレーズを使ったことがない方も、日々の業務に取り入れることで、より信頼される営業担当者を目指すことができます。

「さようでございますか」を効果的に使いこなし、相手とのスムーズなやり取りを実現しましょう。誠意を持って対応する姿勢が、結果として大きな信頼を生む一助となるはずです。